■原発の議論に関して考える
原発に関しては、その安全性やコストの面について現在でも様々な議論が行われています。
人間の生活の中で、発電所が生み出す電気の力は不可欠です。
電気が不足すると満足に生活ができませんし、医療施設で患者を治療することができなくなります。
では、本当に近年で行われている原発の議論に関しては正しいと言えるのでしょうか。
そもそも原発については、少なくとも一般市民の電気料金を安くすることができるという側面は存在します。
例えば、原発が利用することができなくなった時のリスクを考えれば非常にわかりやすいです。
原発というのは、安定的に電気を供給してくれる発電所であるため、こういった発電所をきちんと用意しておかないと災害などによって他の発電所が使えなくなった時に、電気を供給してもらうことができなくなってしまいます。
日本国内では、原子力に依存した発電所だけではなく火力に依存した発電所も存在します。
しかし、こういった火力発電が何らかの原因によって落ちてしまった時には、街の電気が消えてしまうことになりますので、一般市民の生活が脅かされてしまう可能性があるわけです。
これは、実際に大規模な地震が起きた時に生じた事例があります。
復旧作業に時間がかかってしまいますので、その間ずっと市民は電気のない生活を強いられることになって、とても不便な生活になります。
■原発は電気料金を安くすることができるというメリットもある
また、安定して供給することができるという側面からも電気料金を安くすることができるというメリットも存在します。
火力発電に関しては、その元となる素材というものを海外から購入しなくてはならないというデメリットがあります。
これは、一般的に化石燃料と呼ばれている燃料ですが、化石燃料のコストだけでも年間で数千億円という費用が必要になってしまいます。
そのため、その分の負担が電気料金を支払っている市民に対してうつってしまうことになるわけです。
一方で、原子力というのはこういった化石燃料を利用しで発電を行っているわけではありませんので、電気料金が小さくて済むわけです。
ただ、上記のようなメリットだけではなくデメリットも原発には存在するという事実があります。
例えば、上記のように災害が起こってしまった時には、他の発電所だけではなく原子力の発電所も止まってしまう可能性を否定することはできません。
実際に、大きな地震があった時に発電所が機能停止してしまったという事例も存在します。
こういった時にうまく処理することができないと大きな事故につながってしまいますので、それこそ市民生活を脅かしてしまう結果になってしまうわけです。
ただ、こういったリスクが存在するのは事実ですが、こういったリスクが一般的に見て非常に大きいというわけではないということを理解しておくことも大切です。
■全世界で死傷者というのはたった60人しか存在しない
世界中を見ても過去に原子力に関連する事故として大きな損害を被った事例は存在します。
こういった、公にされている事例が存在するからこそ原子力を利用して発電所は危険なものであると認識されてしまう側面もあります。
しかし、こういったリスクが指摘されている事故の事例であっても、死傷者の数というのは実はそれほど多くはないというデータも存在します。
現実的にこういった大規模な事故があった時であっても、全世界で死傷者というのはたった60人しか存在しないことが分かっています。
原子力を利用した発電所というのは、危険性やリスクが大きいものと認識している人も多いのですが、実はトラブルによって亡くなった人というのはそれほど多くはないというデータが存在するわけです。
アトックスの福島復興事業についてより引用
原子力を利用した発電所の運転は、実に50年以上行われていますが大規模な事故によって亡くなった人の数は巷で言われているほど多くはないという背景があります。
これは、他の発電システムあるいはエネルギーを利用した時に生じる死者の数を見ても分かります。
例えば、上記の化石燃料を利用したエネルギーを作るときに平均して事故で亡くなってしまう人たちの数は何人になるのでしょうか。
実は、原子力の10倍以上存在するということが分かっています。
確かに、放射線による障害などは人体に対して悪影響を与える可能性も存在します。
しかし、一般的に安全だと考えられている化石燃料における環境破壊や人体への影響に関しても、非常に悪い影響を与えるということはわかっているわけです。
石油や石炭などは空気を汚してしまうだけではなく、大気汚染によって人間の寿命を短くしてしまうということも発表されています。
こういった他の発電システムによって生じる死者の数というのは、平均すると原子力によって汚染される数よりもはるかに多いということがわかります。
もちろん、だからといって両者ともにリスクが存在しないというわけではありません。
大切なのは、正しい認識で本当にそのシステムが安全に行われるのかということを議論していくことだと言えるでしょう。